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*Dolce*

素敵サイト「キタユメ。」への愛を語るサイトです。他にもその日あった出来事や、趣味についてなど。

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大誉しっくす



 大和は走った。さっき見た場所に誉がいる事を祈りながら、走る。
 昇降口から、誉の姿が見えた。靴を履き替える時間も惜しくて、上履きのまま外に出た。
「会長!!」
 誉が驚いた顔で振り返った。
「どうしたんですか」
「これ!テスト、満点だった!」
 持っていたテストを開いてみせると、誉の目が軽く見開かれ、テストと大和の顔を見比べて少しだけ嬉しそうな顔をした。
「やればできんじゃねえですか」
「うん、すっげー嬉しい!追試満点だよ、満点!もう俺、今なら会長にセクハラされてもいいわ」
「……………な、なんでそうなんですか!!えろっ!えろぎつね!!」
「いや、ジョークだけど。そんでさ、会長のお願いって何?」
 誉の動きが固まった。
「…………あれ?ちょっと、おーい。会長?」
 目の前で手を振ってやると、誉はギギギ、と音を立てそうな程ぎこちなく大和を見る。
「あ、あの、それ、今ここで言わなきゃなんねえんですか?」
「できれば」
「…………そそそうですか…………!」
 一度大きく息をつき、どこかうつむき加減で、話し始めた。
「その、ですね。あんた、まゆげとか網シャツとかは、普通に呼びますよね」
「すんきとかノマルのこと?」
「そうです。だから、あの、つまり………………な、名前で」
「へ?」
「……………………………………………………………名前で、呼んで下さい」
 
「…………そんなことでいいの?」

 大和は首を傾げた。もっと何かすごい事を要求されるのかと思っていたのに。
「ああんたにとってはそんなことかもしんねえですけど、俺にとっては………!!」
「誉」
 誉の瞳が大きく開かれ、今にも泣き出しそうに揺らいだ。潤んだ瞳の中に大和が映っていて、それが何故か嬉しくて、気付いたら大和は誉を抱きしめていた。
「誉」
「な、なななっ………!」
 腕の中で誉が硬直して、名前を呼ぶと耳まで赤くなった。こんな些細なことがお礼になるなら、いくらでもしてやる、と大和は思った。
 そして、その時とても自然に言葉が出た。
「俺、誉のこと好きかも」
 一瞬の間が空いて、誉が抗議した。

「『かも』って何ですかー!!」

「え、いや……何か口が勝手に」
 自分の口から出た言葉に、大和自身驚いていた。しかし、言葉になったそれは、自分の中のもやもやした感情を名付けるのに、とてもしっくり来て。
 ああ、俺、この人が好きだったのか、と納得した。
 感慨深いものを感じている大和の胸を、誉が突然ぼかぼかと叩いてきた。
「ばかぎつね!あほぎつね!なんでこのタイミングで、それを…………!」
 ぼろ、と誉の瞳から涙が溢れて、大和はぎょっとした。
「ちょ、何、俺?俺のせい?」
 泣く程嫌だったのか、という不安が頭をよぎる。ここで大嫌いと言われたら、今度こそもう一生立ち直れない気がした。
「ずっと、お、俺が、先に言おうと思って…………!!」
「え?」

 それって。それってまさか。

 数秒かけてようやく意味を理解した大和は、自分の顔に血が上るのを感じた。
 顔を赤くした2人が抱き合っているのは、端から見たらさぞかし間抜けな光景だったに違いない。
 鼓動が早くなる。
「あの、それって、もしかしなくても」
「……………っ」
 顔を赤くして涙ぐんでいる誉を見ていると、何か愛しさのようなものがこみ上げて来て、大和は今度こそちゃんと言った。
「好きだ。つきあってくれ」

 そう言うと、真っ赤になった誉は小さな小さな声で、了承の返事を返したのだった。



○おまけ

「ねえ、俺ちょっと思いついたんだけど」
「なんですか」
「満点のお祝いさ、誉がいいなー………なーんて」
「………………………いいですよ」
「え?」
「……………二度も言わせねえで下さい…………!」




○あとがき
って訳で近日中にエロ書くよエロ!!(宣言)(背水の陣)
大和は自覚するまで長いけど、自覚したら手早いと思うんだ!!はあはあ。

あと、この2人、確実に人前で抱き合ってるの忘れてますね(笑)ばかっぷる万歳!!
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