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*Dolce*

素敵サイト「キタユメ。」への愛を語るサイトです。他にもその日あった出来事や、趣味についてなど。

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金色のねむり・8

ラスト。本当に微妙~~~~~に裏風味。






 シングルのベッドに男2人は狭い、とイギリスは思った。ただでさえアメリカは図体がでかい。そのうちベッドを新調しなければならない。
 そう考えて、イギリスは顔を赤くする。体のあちこちは痛いし、ベッドは狭いし、暑苦しかったけれども、嫌な気分ではない。
 そう思ってベッドから身を起こすと、ベッド脇のサイドテーブルにあの妖精が座っていて、イギリスを見てにっこりと笑った。
「夜分失礼するよ」
「!」
 咄嗟にイギリスはシーツを引き寄せ、赤い痕のついた体を隠した。が、イギリスの焦りに対して全く気にする素振りなく、妖精は平然と質問をしてきた。
「チャンスはどうだった?」
 チャンス。
 小さなアメリカを思い出して、僅かに胸が痛む。けれど、この痛みはもう越えていける。そんな気がした。
 今までの事を思い出して、一つ息を吐く。どこか満足げな笑みを浮かべて。
「…………掴まなかったよ。だが、後悔はしてない」
 アメリカの中に、昔のアメリカは確かに存在している。昔のような関係には、二度と戻れないけれど、新しい関係を築くことができる。
 その事がわかったから、イギリスはもう大丈夫だ。

「おかしな事を言うなぁ」
 妖精は不思議そうに首を傾げた。
「あんた、もうチャンスを掴んだじゃないか」

「………………………………………は?」

「あんたの望みは、そこにいる男に素直になる事だろう?だから、ディズ達頑張ったんだ。あんたに夢を見せたり、あんたが床に倒れた所にその男を誘い込んだり」
「………………なっ…………!!」
「何はともあれ、おめでとう!良かった良かった!これでお礼ができた!」
 そう言って、妖精の姿がふっとかき消えた。
 ちょっと待て、とイギリスは心の中で呟いた。
 今の話は、つまり。


 今までの事は、自分とアメリカをくっつける為だったと、そういう事か。


「…………………~~~~~~!!」
 段々ふつふつと恥ずかしさやらやり場のない怒りやらがわき上がってくる。
 隣を見ると、アメリカが幸せそうにすやすやと眠っていた。眼鏡を外しているので、少し幼く見える。
 なんだか不意にムカついたので、アメリカの額を指先で弾いた。
「…………んー」
 アメリカが顔をしかめた。間抜けな顔だ。イギリスは思わず噴きだした。


  とりあえず。
 もう一度寝て、朝になったら、あのミルクポットを洗って、夜にはまたミルクを入れようと思った。お節介な彼等の為に。お礼代わりのクッキーとジャムを添えて。


 そうして、イギリスは、昔少年だった男の瞼に、そっと唇を落とした。



「Have a good dream.」



 おやすみ、どうか良い夢を。




<END>
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