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*Dolce*

素敵サイト「キタユメ。」への愛を語るサイトです。他にもその日あった出来事や、趣味についてなど。

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大誉ふぉー

進まない……!!(絶叫)
今週中には終わらせたいです。

っていうか某様のマッサージやまほますごくすごいんですがー!むはー!




「お前、会長に勉強教えてもらってるんだって?」
 放課後、辞書を返しに来たノマルがそんなことを言った。
「うん、そうだけど」
「寮生の間で話題になってたぞ。会長が寮に来たって」
 あはは、と大和は笑った。バルヨナを仕切る生徒会長は、どこにいても目立つ。
 どおりで朝から視線が痛いと思った、と合点していると、ノマルが言いづらそうに切り出してきた。
「………その、お前さ。会長に対して、何かないのか?」
「何って…………何?」
「いや、ないんならいいんだが」
 可哀相に、と小さな呟きが耳に届く。可哀相って、と聞こうとした瞬間、後ろから馴染みの声が聞こえた。
「きつね、今日こそは解法の特訓を…………」
 噂の生徒会長だった。
 誉は大和を見て、その隣にいたノマルを見て少しだけ顔を強張らせる。
「じゃあ、俺はこれで」
「え?ああ、じゃあなーノマル」
 どこか逃げるようにしてノマルが立ち去るのに、大和は違和感を覚える。
 どうしてあんなに慌てていたのだろうか。
 うーむ、と首を傾げる大和の側に来ると、誉が如何とも言い難い表情(強いて言えば、怒っているような悔しそうな)で大和を見上げた。
「何?会長」
「………………きつねは、」
「え?」
 聞き返すと、誉はぎゅっと唇を引き結んで、すたすたと歩き出す。
「……やっぱり、いいです。さっさと勉強始めますよ」
「あ、ちょっと待ってかいちょー!」
 誉の肩の上で、あかべ子が可愛くない鳴き声をあげた。


「だからですね、こっちで出た式を1、そっちの式を2と置いて、連立させて解く訳です」
 カリカリ、とシャーペンを走らせ、誉がどんどんと数式を書いていく。
「わかりました?」
「んー、多分」
「じゃあ、類題解いてみましょうか。教科書の問3から問5やってみて下さい」
「はーい」

 誉の教え方はうまい、と大和は思う。
 式の展開を丁寧に説明するし、ポイントをしっかり押さえている。こちらの質問にも、きちんと的を射た答えを返してくる。
 数学って教師次第だよなぁ、と思いながら、問題を解いていく。
 公式を覚えたからか、自分でも驚くほど、テストの時とはペンの進み方が違かった。
「会長!これ解けるー、解けるよー!」
「俺が教えたんだから当たり前です。騒いでねえでさっさと解いて下さい」
 とは言いつつも、どこか嬉しそうな誉を見て、大和も少し嬉しくなる。
 採点の結果も悪くなかった。
「ここの符号ミスさえ無ければなぁ………」
 ぐりぐり、と赤ペンで答案の端に落書きをすると、誉がぴしゃりと手を叩いてきた。
「落ち込んでる暇があんですか?次行きますよ、次」
 目の前でルーズリーフに新たな式が書き込まれていく。細くて、少し神経質そうな、誉の字。
 こうなった経緯や、先程のやり取りを考えて、大和はふと思ったことを口に出す。
「そういや、会長が俺にきいてほしいお願いって何?」
 パキッ
 シャーペンの芯が折れた。
「な、なんですかいきなり!」
「いや、気になったからさ。言っとくけど、お金かかるのは無理だよ?」
「…………………そんなんじゃ、ねえです」
「じゃあ何」
「…………………………あんたが、追試受かってから、教えます」
 何故だか俯いた誉の顔は真っ赤で、大和にそれ以上を聞くのを躊躇わせた。
 そもそも大和の合格と引き替えの交換条件というのは、誉にしても不利な気がするのだが、誉はそのお願いとやらを聞いて欲しいのか聞いて欲しくないのか悩む所だ、と大和は思った。言えないような事なんだろうか。例えば以前自分がエロ本と引き替えにしたセクハラとかみたいに。
 しかし、この生徒会長に限ってそういう事はなさそうな気がする。
「……とにかく、次進みますよ、次!」
 バン、とテーブルが叩かれ、大和は大人しく従って問題を解く事に専念した。

 こうなったら意地でも7割取ってやる、と決心して。
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