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*Dolce*

素敵サイト「キタユメ。」への愛を語るサイトです。他にもその日あった出来事や、趣味についてなど。

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金色のねむり

予告した米英小説一話目。

大誉SSより文体重めにしてあります。オリジナル設定とか時代考証めちゃくちゃでも許せる!という心の広い方だけ続きからどうぞ。






 イギリスが朝起きて最初にする事は、部屋の隅に置いてある小さなミルクポットの中身を確認することだ。
 青い薔薇模様の器の中身は今日も綺麗になくなっていて、イギリスはそれを見て微笑んだ。
 空になったミルクポットを持ってキッチンに向かう。蛇口をひねると、シンクの底が透明な水に叩かれて、鈍い音を響かせた。
 ミルクポットを軽く水ですすいだ後、水切りに置いておく。夜になったら、それにまた新しいミルクを入れて、元の場所にそっと戻しておくのだ。
 この作業を終えてから、イギリスはようやく朝の身支度をする。



 英国にはたくさんの妖精がいる。勿論イギリスはその全てを見た訳ではないし(往々にして彼等は姿を見せることを好まなかったりする)、危害を加えるものも少なからずいるのだが、イギリスは女王陛下や、国民の一人一人に向けるのと同じように、彼等に愛情を注いでいた。
 だから、彼が部屋の隅にミルクを用意していくのは、なかなか姿を見せない彼等への好意の証である。
 そのお礼か、なくした筈の物がいつのまにかテーブルの上に乗っていたり、ほつれていたシャツの裾が翌日には直っていたりということが、イギリスの家では頻繁に起こる。



 そういう訳だから、その朝、食器棚の所に小さな妖精が座っているのを見た時も、イギリスは大して驚かなかった。
 それどころか、イギリスはこの小さな客に好意的な笑みを浮かべ、挨拶をした。
「ようこそ我が家へ。お前とは初めて会うな。クッキーでも食べるか?」
「いんや。さっきミルクをご馳走になったばかりさ。これ以上食べたら牛になっちまうよ」
 ロンドンの下町の訛りで話すと、妖精はぴょこんと立ち上がった。
 緑色の服と帽子に、茶色のブーツ。くりくりとした瞳は髪と同じ栗色に輝いている。
「同胞にいつもミルクやお菓子を用意しといてくれるのはあんただろ?今日はそのお礼をしようと思って来たんだ」
「礼?」
「そうだよ。あんたが欲しいものをあげに」
 欲しいもの、と聞いてイギリスは首を捻った。
「………中国の権益…………庭に植える薔薇も、そろそろ新しい品種が欲しかった所だし…………軍艦もあともう数隻増やしたい所だな…………いや、それとも………」
 キキキ、と妖精が口に手を当てて笑った。
「違う違う!ディズはちゃーんと知ってるんだ、あんたの欲しいもの」
 ディズというのが妖精の名前らしい。
 疑問の表情を浮かべるイギリスの前で、ディズはくるくると回り、歌うように告げた。
「望み。望み。あんたの望み。叶えるチャンスをプレゼント」
 ぽん、とホウセンカが弾けるような音と共に、白い煙がイギリスの視界を満たした。

「なっ、何だ!?」


「Good luck!」

 妖精の甲高い声と共に、イギリスの思考は煙の色に浸食されていった。




○あとがき
きっかけはHすかわ様のヘタリア分析。
『沖れいこの55%はイギリスのところにいる妖精とか幽霊とかで出来ています』という結果が出て色々狂喜乱舞した結果、

よし、そんなら妖精出てくる話書いちゃうぜ!

と一大決心して書き始めた米英。まだアメリカ出てないけど米英と言い張ります。
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